音楽

誕生日は10年ぶりのハーディング

私の誕生日は6月8日です。
そしてブラームス好きです。

なんと!

今年の誕生日に、今をときめく若手指揮者ダニエル・ハーディング率いるマーラー・チェンバー・オーケストラが、オーチャードホールでブラームスの交響曲1番、3番を演奏します!!

これは行かねば!!
しかしチケット完売間近なのに金がない!
そういう私を見て、相方がチケットを誕生日プレゼントにしてくれました!
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平日だし、お安くもないから一人でもいいよ、と言いましたが「せっかくなら一緒にいたいから」とペアで行くことに

ハーディングは、まださほど注目されていなかった10年ほど前に、コンサートに行きました。
曲はベートーヴェンのエグモント序曲、そしてブラームスの交響曲第4番。
その時ブラ4を聞いて「この指揮者はイイ!」と注目してたんです。

が、その後目覚ましい出世街道をたどるうちに、私の苦手なオペラやマーラーが十八番に。
なのでちょっと遠のいてしまいました。

ですが今回はブラームス。
やったー!!


しかし、実は1番はちょっぴり苦手だったりします。
交響曲は4→3→2→1番の順に好きです。
そこで、これまた大好きな指揮者、ジョン・エリオット・ガーディナーによるブラームス交響曲全集を購入。

 Brahms, J.: Symphony No. 1 - Schicksalslied - Begrabnisgesang Brahms, J.: Symphony No. 1 - Schicksalslied - Begrabnisgesang
販売元: iTunes Store(Japan)
iTunes Store(Japan)で詳細を確認する

今朝届き、第1番から聞いてみると…
良いじゃないか第1番!
重くならないガーディナーの演奏で、苦手意識克服!
3、4楽章なんて何度もリピして聞いてしまいました。
3番も勿論素晴らしい。弦がしなやか。第3楽章なんて泣けてしまう。
ありがとうガーディナー!

ちなみに、ゴールデンウィークにはラ・フォル・ジュルネ・オ・ジャポンのコルボ指揮ローザンヌ声楽アンサンブル/ドイツ・レクイエムを聴きに行く予定でした。
しかし震災の影響で全公演キャンセル
6月4日にはヘレヴェッへ指揮コレギウムヴォカーレ/ロ短調ミサを聴きに行く予定でした。
しかしこれまた震災の影響で公演キャンセル

話はそれましたが、さあ、6月8日のハーディングはどんな演奏を聴かせてくれるだろう?
今から誕生日が楽しみで仕方ありません
(ちゃんと来いよ

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新潟のネットカフェで

ただいま新潟のネットカフェにいます。

わざわざ新潟まで何しに来たのかというと、大好きなピアニスト、アレクサンダー・コブリンのコンサートを聴きにやってきたのであります。

毎年秋に来日して東京や兵庫などでコンサートをしているのですが、今回は新潟でのみ。来春にツアーを行うようです。

今回の新潟公演は、新潟市民芸術文化会館・りゅーとぴあのハイドン・ツィクルスに招かれたそう。

当然、ハイドン主体のコンサートになります。

ハイドンはコブリンの52番の演奏を聞いて好きになった作曲家。

プログラムはその52番に加えて34番、37番、アンダンテと変奏、とこれまた私の好きな曲が並びます。

しかも前日(今日)にはコブリン自身が曲について解説するスタディ・コンサートがあるというではないですか!

遠かろうがなんだろうが行くっきゃない!

という訳でやって来ました。

が。新潟だし、直前でも宿を取れるだろうと侮っていたら、「新潟トキめき国体」の開会日で宿はどこも一杯、そのおかげでこうやってネットカフェ難民が記事を書けているのであります(;´д`)トホホ…

今日は午前中に家を出て、上越新幹線の中で曲の予習。

最近小沢健二(「LIFE」は名盤です)ばっかり聞いてたのでスイッチスイッチ。

時間に余裕があったので新潟駅のビックカメラで「ICレコーダー買ってこっそり録音しちゃおうかな…」なんて思ってた罰が当たり、10分遅刻

さて、スタディ・コンサート。

まず驚いたのが、コブリンの老けっぷり(* ̄0 ̄)ノ ソレカイっ

とても2歳年上(29歳)とは思えぬオジン…いえ貫禄が。

そして意外に聴衆がいたこと。安心安心。

内容は通訳を通すわかりにくさと専門的なこともあり、ちょっと追いつけなかったかな…

コブリンもこういうレクチャーははじめてらしく、どこでどんな風に演奏を交ぜたらいいかとか、手慣れてない風でした。

2楽章のソナタが多いとか、 短調の曲が重要な意味を持つ、とかそんなことを話してたような。

でもコブリンのハイドンに対する姿勢や考え方、愛着などがうかがい知れました。

コブリンのロシア語も聞けたし(今までは早口の英語しか聞いたことが無かった)。

質問の時間が音楽初心者の私にはより参考になりました。

「弾いている時は何を考えているんですか?」というお子様の可愛い質問から(「今夜の夕飯何かな~」などとは言わず、「俳優が役を演じるときのように曲に入り込む」と言っていました・笑)、「何版を使っているんですか?」という専門的な質問まで色々。

中でも面白かったのが、「リストは取り上げないんですか?」という質問。

答えは「好きじゃないから」。ココだけの話デスヨ、と言ってたけど書いちゃえヽ(´▽`)/

やっぱり好き嫌いはあるのね~

そうそう、ベートーヴェンをあまり弾かないのは嫌いだからじゃなく、その責任を負える立場じゃまだないから、だそう。

終了後、偉大なコブリン・ファンのかもたぬきさん(なんと静岡から車で12時間!!)と合流。

リストの質問をされた方でした。

お茶を飲みながらあれこれお話。

程よい時刻になって、晩御飯もご一緒させていただきました。

かもたぬきさんの宿泊するホテル(ちゃんとこう首尾よくなきゃね~)の紹介で、郷土料理の店にて。

お魚ばかり食べました。新潟はお魚が美味しい!

そうこうしてる内に時間は経ち、今日のところはひとまずお別れ。

ネットカフェで一人寂しく夜をふかし、明日への期待を大にして眠りにつきますZZZ

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福山雅治のニューアルバム

レグザのCMに出だした頃から、にわか福山ファンのかわやなぎです。

今日はアルバムの発売日でした。

残響(CDのみ通常盤)残響(CDのみ通常盤)

アーティスト:福山雅治
販売元:ユニバーサルJ
発売日:2009/06/30
Amazon.co.jpで詳細を確認する


おまけ付きが2種類ありますが、通常盤を購入。
にわかですから。


まだ聞いている途中です。
が、眼目は何と言っても「最愛」でしょう。
柴咲コウさんとのコラボ、KOH+ で出てた曲のセルフカバーで、今レグザのCMで流れてるやつです。
柴咲さんのも良いですが、福山のも抜群にいいです〜

どんな曲だっけ?という方はレグザのHP広告ライブラリで聞けます。
サビをフルで聞くことも出来ますよ。

「愛さなくていいから 遠くで見守ってて」
「強がってるんだよ でも繋がってたいんだよ あなたがまだ好きだから」
なんてあの声で歌われたらドキドキします〜

ま、実際には全然そんなレンアイしてませんけどね…

そんなわけで只今聞いているのですが、久々にCDプレーヤー marantz SA8001と木のヘッドホンATH W1000を使用。
普段はiPod+ATH-CK9で済ませてるんですが、せっかくなので。

いや〜やっぱり音違いますね。ふくよかで、繊細な振動まで伝わってきます。
いつも手軽に済ませてしまうけれど(だってiPod + ATH-CK9 でも結構いい音鳴るし、何百枚ものCDから探し出すの面倒で…)、やっぱり音楽聞くにはプレーヤーですね。

ちなみに私はビンボーなのでよりやすい値段でいい音が聞けるヘッドホン愛好家です。
スピーカーやアンプって高い!
アパート暮しじゃ騒音も気になりますし。

ATH-W1000はハウジングに金属やプラスチックでなく、アサダ桜の木を使用した珍しいヘッドホンで、柔らかく機械的でない暖かみのある音がします。
音楽ホールのような。クラシック向きです。
「ちょっといい音で聞いてみたいな」という方にはおススメです。
値段も私が買った時より随分下がってるし(ちょっと泣)

プレーヤーのSA8001もおすすめ。上位機種よりコスパがいいです。

オーディオはまだまだお高いものもありますが、私の耳とお財布には十分過ぎるってことで。

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ラ・フォル・ジュルネ、その2(2009.5.5. 東京国際フォーラム)

Bach is Back!
感想第2弾。

3公演聞くはずが、1公演目のヴァイオリン協奏曲は腹痛のため行けず…悔しい。
でもゆっくり休んで行ったおかげで後の2公演は楽しめました。


まず1公演目。
ヴィヴァルディ「四季」より、「春」
 Vn=ネマニャ・ラドゥロヴィチ
同じく、「4つのヴァイオリンのための協奏曲 ロ短調 作品3-10」
バッハ「管弦楽組曲第3番BWV.1068」
同じく「4台のピアノのための協奏曲BWV.1065」

カントロフ/シンフォニア・ヴァルソヴィア


「春」は直前になって曲目追加されました。ネマニャがゴネタんでしょうか(勝手な推測、だってすごい目立ってたし)
なんか儲けもん。
これがまた良かったのですよ。
本当に小鳥がさえずっているようで。
オケのソロとのピロリロリ〜というやり取りが愛嬌あって。
あんまり好きな曲ではなかったけれど、改めて聞きたくなりました。

4つのヴァイオリンのための〜は4つもヴァイオリンソロが必要なのか疑問でした。
まあ作曲家にも色々事情があるのでしょう。
悪い曲ではないんですが。


管弦楽組曲3番は有名な「G線上のアリア」を含む曲です(正確にはG線上のアリアは編曲したもの)。
バッハの曲とカントロフの指揮と演奏に身を委ね、心地よいひととき。

4台のピアノのための〜は一転、視覚的にも楽しい曲です。
ホールAは音響最悪なのですが、その分大スクリーンで手元を映してくれるのが良いところ。
この曲も2台用と同じくチェンバロでしか聴いたことないんですが、ピアノになっても案外2台ほど重厚じゃない。
ソロ部分が多いからでしょうね。
なかなか楽しく聞けました(その分一人一人には目がいかなかったけど…)

2公演目、本命のBCJによるヨハネ。
「ヨハネ受難曲」
鈴木雅明/バッハ・コレギウム・ジャパン

こちらは音響の良いCホール。
ヨハネだからか、いつもに増して小編成。メンバーもいつもと違っていたり。
ソリスト陣が心配だったのですが、全員文句ナシ。
エヴァンゲリストは安定しているし、イエスも落ち着いた感じ。
浦野さんのピラトははまり役!イエスやるよりいいと思う。

ソロ、カウンターテナーの青木洋也さんが良かった。
数年前にも聞いたけど、上手くなられて。
男がアルトを歌う不自然さが無く、かつカウンターテナーらしさもあり。
全盛期の米良美一まで追いつけそうです。
カウンターテナーと言えば、私の好きな上杉 清仁さんが合唱陣にも入ってなかったのが残念。青木さんとは違う色っぽさがある方です。
いつかまたソロの歌声を聴かせて欲しいものです。

合唱と器楽は、前回メンデルスゾーン版マタイだから濃いのかと思いましたが、そうではなさそう。
今回も結構濃かったです。
引っ張るところはねち〜っと引っ張っていました。
好みは分かれるところかな。
一昔前と違って、オリジナルオケとモダンオケのアプローチの差が縮んで来てますしね。
私はそれはそれでアリだと思います。
のでこれからも日本でトップのバッハ演奏を聴かせてくれるBCJを応援します!!

結果的に4公演しか聞けなかったけれど、まあそれでも大曲2曲も聞いて堪能した方ですね。
小馬鹿にしつつも見事に「お祭り」に乗っかったGWです。

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ラ・フォル・ジュルネ、その1(2009.5.4. 東京国際フォーラム)

Bach is Back!

今年のラ・フォル・ジュルネのテーマです。バッハ。
私は4日、5日と全4公演聞きました。
まずは初日の4日の感想から。


1公演目は
「ピアノ協奏曲BWV.1052,1056、2台のための協奏曲BWV.1060」
ボリス・ベレゾフスキー(p)、
ブリジット・エンゲラー(p)
カントロフ/シンフォニア・ヴァルソヴィア

カントロフはオーヴェルニュとの演奏で好きになった指揮者。
ベレゾフスキーも注目株。
さて、どんな1052を聞かせてくれるのか…と思ったら、おばさん登場。

え???
ボリスは中堅の男だよねえ?

ブリジットさんだと気づくのにしばらくかかりました。
だって私のイメージからしたら1052=ボリスなんですよ!!

エンゲラーの1052は悪くないんだけど、ちょっと厚化粧気味。
チェンバロに比べてピアノはそうなりやすいけど、もっと緊迫感の方に持って行って欲しかった。
ペダルを使い過ぎ。

ベレゾフスキーの1056は、逆に急楽章に物足りなさがあり。
緩序楽章はしっとりといい感じ。
意外でした。

1060。二人とも息が合ってました。
当たり前っちゃ当たり前だけど。
チェンバロのCDしかもっていなかったけれど、ピアノ2台になると分厚くなりますね。

2公演目、
「ミサ曲ロ短調」
コルボ/ローザンヌ声楽・器楽アンサンブル

コルボの手兵を引き連れてのロ短調ミサです。
声楽陣はさすがの上手さ。
ローザンヌはモダン楽器での演奏。
モダン楽器でのバッハの宗教曲は時代遅れになってきているけれど、そんなのどうでもよい名演。
思わず涙を流したくなる曲もありました。
モダン楽器でのアプローチも残って欲しいです。
ロ短調ミサは受難曲ほど聞き込んでいないけれど、コルボのはいいと思う。

生で聞いたのは数年前のヘレヴェッへ以来。
あちらはオリジナル楽器派の「超今風」でした。
コルボのは、彼の「敬虔さ」が全面に出ている気がします。

どうでもよいことだけど、コルボがつれてくる人々はアンサンブルにしろソロにしろ、美人さんが多いような…
気のせいでしょうかね…
まあ目の保養になるしよいことです、ハイ。


そんな余韻に浸りながら帰り道。
冷静に考えたら最寄り駅までの終電が無い(21時開演でした)。
一駅前まではあったので、タクって帰りました。
一日中やってる音楽祭だから仕方ないんだけど、地方の人なんかは遅い公演だと泊まるしか無いってのは、不便ですね。

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今後のコンサート、観劇予定

忘れそうなので、メモ代わりにまとめ書き。

4/18(土) 18:00~ 国立能楽堂 『春狂言2009』
      狂言 「文荷」丸石やすし 「釣狐」茂山茂 「六地蔵」茂山童司

5/1(金)  19:00~ 東京文化会館『佐藤久成ヴァイオリンリサイタル』
      ドビュッシー:ヴァイオリンソナタ ト短調、
      ベートーヴェン:ヴァイオリンソナタ第5番 ヘ長調 op.24「春」、他

~ラ・フォル・ジュルネ2009~

5/4(月) 19:15~ ホールA
      「ピアノ協奏曲BWV.1052」 他
      ボリス・ベレゾフスキー(p)、カントロフ/シンフォニア・ヴァルソヴィア

       21:15~ ホールA
      「ミサ曲ロ短調」
      コルボ/ローザンヌ声楽・器楽アンサンブル

5/5(火) 14:15~ ホールA
      「ヴァイオリン協奏曲BWV.1041,1042」
      ファニー・クラマジラン(Vl) ドミトリ・マフチン(Vl)
      カントロフ/シンフォニア・ヴァルソヴィア

       17:15~ ホールA
      「管弦楽組曲第3番BWV.1068」
      「4台のピアノのための協奏曲BWV.1065」他
      カントロフ/シンフォニア・ヴァルソヴィア

       20:00~ ホールC
      「ヨハネ受難曲」
      鈴木雅明/バッハ・コレギウム・ジャパン


ラ・フォル・ジュルネはこの前まで期待してなかったのに、BCJのヨハネがあると知ってからチェックしだし、聞き倒すことに。
ホールAは音響最悪と知っていながらチケット取ってしまった。
空き時間のつぶし方が頭を悩ますところ。

全部の感想は書けんな、こりゃ。

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BCJのマタイ受難曲(2009.4.10 東京オペラシティ)

バッハ・コレギウム・ジャパンの受難節コンサートに行ってきました。
今回は、マタイ受難曲のメンデルスゾーン上演稿という変わり種。

簡単に説明しますと、マタイ受難曲は、バッハの死後演奏される機会も無く忘れ去られかけていました。
それを発見し上演したのがメンデルスゾーン。
このとき、メンデルスゾーンは大きく手を加えています。

手を加えた、というよりは省略した、が正確かもしれません。

今ではバッハ研究も進み、その稿で演奏されることは普通ありませんが、今年はメンデルスゾーン生誕200年を記念し、上演されることになりました。

この稿の特徴、またプログラムの巻頭言が、BCJの公認ファンサイトViva!BCJさんに載っています。
興味がおありでしたら、音楽監督鈴木雅明さんによる巻頭言はぜひ読んでみて下さい。

さて。
蘊蓄はあまり語れないので、一素人感想です。

なんというか、ヘンだったのは事実です。
編成は大きい、曲は1/3も削られる、通奏低音は決められた和声に。
違和感ありあり。

編成の大きさはモダンオケに比べればそれでも小さい方です。
何分小編成の古楽器オケに慣れてしまっていて…。
この点は「まあこれもアリかな」で済みます。

曲が削られるのはイタいです。
特に第二部、重要なアリアもガンガン省略。
「え〜っこれも無いの?!」
と驚きっぱなし。
メンデルスゾーンの潔さに脱帽?(笑)

通奏低音は分厚くガッチリしすぎて自由度が無く不自然。
現代人の方が、バッハ時代に近いメンデルスゾーンよりも「オリジナル」にこだわってしまうのも面白いものですね。

構成面はこのくらいにして。
演奏について。

声楽ソロ陣は、エヴァンゲリスト/テノール:ゲルト・テュルク、イエス/バス:ドミニク・ヴェルナー、ソプラノ:レイチェル・ニコルズ(だいぶふっくらむっちりなさって)、と「いつものメンバー」で安心して聞けました。
ただアルトの加納悦子さんはドイツ語発音が気になったかな。
悪くはないんですけど。

合唱陣はいつもより人数多いですが、安定した歌声。
大人数な分見通しの悪さはいた仕方なしか。

器楽陣。
通奏低音とクラリネットが時折突っ走り過ぎでした。
合奏に合ってない…
クラリネットは音が目立つし、通奏低音が崩れると全体が雪崩を起こします。
慣れない版だからでしょうか。

声楽、器楽ともに濃いめの演奏でした。

全体の感想としては、「これも面白いけどいつものがやっぱりイイよ」。
まあ想像通りですね。
でも、これだけいじられてもマタイは名曲です。

最後に。
これはまあ個人的な話ですが。

カウンターテナーの上杉 清仁さんのソロが聴けなかったのが残念!!(マタイは曲により合唱陣からもソロが出る)
3年前くらいにアルトのソロで歌ってらっしゃって、魅了されたんですが…
今回は大幅にアルトのアリアが削られてたこともあって、聞けず…
メンデルスゾーンめ(悲)

上杉 清仁さん、私はあなたのファンですよ!!

とここで言わせてもらいます(笑)

まあなんだかんだ言ってますが、聞きに言って良かったです。
1/3削られても幸せ(笑)
来年も楽しみです。

おっと、その前にゴールデンウィークにヨハネ受難曲です!
こちらはどんな演奏を聴かせてくれるんでしょう

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春は受難の季節

毎年、4月頃にキリスト教暦の受難節があります。
私は、正月に神社に行き、盆にご先祖様を迎えに行き、クリスマスにはケーキを食べる、典型的日本人なのであまり細かなキリスト教行事は分かりませんが、受難節は大事な時期です。


なぜなら、大好きで応援している日本屈指の古楽器オケ、バッハ・コレギウム・ジャパンの受難節コンサートがあるから。
毎年、マタイかヨハネ受難曲を演奏します。
それを聞きに行くのが楽しみ。

今年はマタイのメンデルスゾーン上演版という変わり種。
今週の金曜(10日)、東京オペラシティです。


そしてなんと!
今年はラ・フォル・ジュルネ・オ・ジャポン(東京国際フォーラムでGWに開催される音楽祭)のテーマがバッハ!
BCJはヨハネ受難曲を引っさげて参加。
もちろん、こちらも聞きに行きます。


正直、ラ・フォル・ジュルネは期待してなかったので、BCJのヨハネがあると知った時は「やったー!!」と思いました。
音響最悪の大ホール(ホールA)じゃないし。
最近知ったので残り3席。
取れてラッキーでした。
他のコンサートもチェックしてみようかなあ。


1ヶ月でマタイとヨハネを聞けるなんて。
しかも大好きで演奏も確かなBCJ。
ウハウハです(受難曲なのにね)。
バッハバッハバッハ〜

この春は受難の季節です。

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どぼこん

ドボコン。

ドヴォルザークのチェロコンチェルトです。
言わずと知れた名曲。
「ドヴォルザークのチェロ協奏曲」と聞いてピンとこない人でも、曲を聴けば「ああ、これね~」とわかるはず。

大好きな曲の一つです。
CDも何枚集めたことやら

でも、以前はあまり好きではありませんでした。
チェロ自体あまり好きではなかったし(ヴァイオリンほど小回り利かず超絶技巧が楽しめないから)、民俗的なメロディーもなんだか大衆向けな感じがして。

チェロが好きになったのは2年前くらいでしょうか。
ヴァイオリンには無いチェロのふくよかさ、豪胆さに気づきました。
バッハの無伴奏、シューベルトのアルペジオーネソナタ、エルガーの協奏曲…いろんなチェロ曲聴くうちに、ドラマティックなこの曲も好きに。

体いっぱい振り絞るようなジャクリーヌ・デュプレ、さらりとスッキリしたフルニエ、歌うヨー・ヨー・マ、さすがの技術シュタルケル…
もっともっとたくさん、それぞれの名演があります

中でも私の一押しは、ロストロポーヴィチ.Vc & カラヤン/ベルリンフィルのこれ。

ドヴォルザーク:チェロ協奏曲、他 ドヴォルザーク:チェロ協奏曲、他

アーティスト:ロストロポーヴィチ(ムスティスラフ)
販売元:ユニバーサル ミュージック クラシック
発売日:2007/11/21
Amazon.co.jpで詳細を確認する

ロストロポーヴィチにカラヤンにベルリンフィルって、まーー豪華というか狙いすぎというか(笑)
スター勢ぞろいです
曲が大衆的でキライとか言ってたくせに。

この盤の特徴といえば何といってもロストロポーヴィチのチェロ。
超弱音からチェロならではの大音量まで駆け上がる第1楽章のソロ部分なんてもう豪快豪快!
全楽章通してもた~っぷりと弾いてくれてます。
例えて言うなら、分厚い霜降り牛を天ぷらにしてバターソースかけてます、ってくらいこってり油ギッシュ。

ロストロポーヴィチには他にもドボコンの録音があります。
でもこれが一番コテコテで満腹!!
また、カラヤンもそれにぴったりですしね。
おススメであります。

ヴァイオリン(モダン)はシェリングやミルシテインといった、凛としてすっきりしたタイプが好きですが、チェロは反対にこってりが好み。
思いっきりやっちゃってほしい。
あ、でもサラリとした貴公子的なのもやっぱりいいな…

まあともかく。
ドボコン好きな方には、ぜひ聞いて頂きたい録音です。

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BCJのメサイア(2008.12.23、サントリーホール)

昨日バッハ・コレギウム・ジャパンのクリスマスコンサート、「メサイア」を聴いてきました。
場所はサントリーホール。

相方からのクリスマスプレゼントはサッカーチケットでしたが、私からはこのチケット。
自分の好きなものに付き合わせるのがプレゼントって、ヘンですねえ(笑)


BCJはオリジナル楽器での演奏(バッハならバッハ時代に使われていた楽器を復元して、演奏法も現代のものとは違う)の器楽・声楽の団体です。
オリジナル派オケ・モダンオケ合わせても、日本のオケでは最も評価が高いんじゃないか、と私は思ってます。


名前の通り、バッハを中心に演奏してます。
受難節にはマタイorヨハネ受難曲、クリスマスにはヘンデルのメサイアの公演があり、ここ数年はどちらも楽しみに通ってます。
欧米のオケに勝るとも劣らない、素晴らしい演奏が日本で毎年聴けるんですよ


ただ、去年のメサイアは声楽ソリストがボロボロで…
特にカウンターテナー(男声のアルト)が酷い酷い

器楽・合唱が良いだけに、悲しかった覚えがあり。
今年もソリストが知らない人なだけに心配でした。


が、聴いてみると全体のバランスもよく、いい演奏

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最前列中央よりやや左寄りの席。
オリジナル楽器の、金属的でない生々しい音(いい意味で荒々しくもある、弦を引っかくような摩擦音)がよく聞こえました。


特に心配していたカウンターテナーは、予想外の上手さ。
最も調子が良かった頃(十何年か前くらい)の米良美一に匹敵するかもしれない
男がアルトを歌う不自然さが無く、それでいて女声とは違う官能的なところがあり。
でも艶っぽくなりすぎないのはさすが古楽。
クリストファー・ローリーさん、要チェックです。

その他のソリストもソプラノがちょっと厚化粧気味(顔じゃないですよ)かな?という程度で、ほぼ文句ナシ。


合唱陣は相変わらずメリスマ(→解説、同じ母音のまま音程が変化する)ウマイです。
あんなに速いのに。
見てる分にゃ何気なくやっておられますが、自分で歌ってみると出来ないんですね〜これが。


器楽陣、通奏低音は鈴木秀美さんが引っ張ってらっしゃる感じ。
安心して聞けます。
秀美さん、ヒゲのせいかオーラのせいか、カリスマ性のある方ですね。

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通奏低音組の一つ、チェンバロ。
黒く光るピアノも重厚で好きですが、チェンバロの優美さも捨てがたい。

コンサートマスター(ミストレスとも言いますが、ここはプログラム表記に従って)は若松夏美さん。
寺神戸亮さんは久しくお目にかかってません。
BCJの公演にはもう出てらっしゃらないのでしょうか。
出て欲しいけど、ソロの力量がある方だしなあ…


メサイアと言えば「ハレルヤコーラス」ですが、他にも良い曲が沢山あります。
通して聴いたことない方は、お試しあれ。

ヘンデル:メサイア (2CD)ヘンデル:メサイア (2CD)

アーティスト:米良美一(カウンター・テナー),鈴木美登里(S)
販売元:Bis
発売日:1996/01/01
Amazon.co.jpで詳細を確認する

BCJのCD。
10年以上前の録音なので当然今の演奏とは違うでしょうが、いい録音です。
「最盛期の米良美一」が聞けます。これはホント美声


アンコールは1曲、器楽無しの「きよしこの夜」。
1回目は英語で、2回目は日本語で歌うサービスぶり。
美しい声楽のみでこれを歌われちゃ、クリスマスモードになっちゃいますよ。

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ステージ上もクリスマス仕様。
木があったり電飾があったり。


3時開演、6時頃終演でした。
終わってからホールを出るとイルミネーションが。
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ここまでクリスマス気分盛り上がりながら、夕食は家でネギとわかめたっぷりラーメン
だって寒かったんですもん。
まだイブでもないし

今日はいよいよクリスマスプディング解禁日(?)です。
良いクリスマスになりますように…


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