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疾風怒濤の3日間、第1日目

さて。第一日目は終戦の日記念、戦争(時代)映画3本立て!

まずは「少年H」

これがですねえ、素晴らしく良かったのですよ。
原作は読んでないし、予告編も見ていないので先入観無し。あまり期待もせず。
ですが、ストーリー、キャストともに素晴らしい。

戦中戦後が舞台ですが、「戦時中に思春期を迎えた少年の成長物語」と言っていいでしょう。
Hの父親役は水谷豊。最初は「相棒」臭い…と思ったのですが、次第にそれも抜けて「洋服の仕立て職人、何よりHが信頼する父親」へ。
H役の吉岡竜輝君。Hが悩み成長する映画ですが、吉岡君が成長していっているようにも感じられるのです。ダブります。
この親子二人のやり取りは、不平あり納得あり葛藤あり。
勿論、他のキャストも見応えあります。時に笑い、時に考えさせられ、時に泣き。
ラスト近く、水谷豊の放心した表情が忘れられません。
小ネタですが、戦時中の食卓の変化も面白い物です。
映画館で初めて、終幕後の拍手を聞きました。是非、観に行って頂きたい映画です。

「風立ちぬ」 。言わずと知れたジブリ映画。
はっきり言って駄作。宮崎駿曰く「もうおてんばな女の子が奮闘するような映画を撮る時代じゃない」とかなんとか。
失敗しましたね。ジブリの世界観で無理矢理大人を描いている。話の丁寧さも無い、飛行機の絵はボロクソ、堀辰雄に敬意を払えてない。
ジブリファンも機械オタクも文学ファンも、全てを裏切る映画です。


「終戦のエンペラー」
マッカーサーの部下が、天皇の政治責任が問えるかを追う映画。
「戦争にどれだけ関わったのか」「そもそも天皇とは何者か」。
アメリカ的「天皇観」が窺い知れて悪くないんですけど、どうしてもアメリカのエンターテイメントなのです。日本人女性とのロマンスを入れなきゃ気が済まない。男臭くやって欲しい…
この映画、原題は「Emperor」。テーマを考えると、原題ママの方がしっくりくると感じるのですが。「天皇」って何だったのか、何なのか。考えさせられます。

因に、NHK朝イチに海老蔵がゲスト出演していた回、別コーナーで紹介されていました。ナビゲーターの青木さやかが「歌舞伎界からは片岡多孝太郎さんが昭和天皇役でご出演…」と言った瞬間。海老蔵が
「明治天皇ですよね?」
と大バカ発言。「終戦のエンペラー」ですよ?あの容姿ですよ?第一あらすじ説明したでしょ?
ここまでバカとは…

とりあえず、「少年H」は名作なので見て頂きたい。

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